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靴磨きとサスティナブルって?

2020/06/22

靴磨きとサスティナブルって??

靴磨きはサスティナブルなライフスタイルと密接な関係があると考えています。
よく聞くようになったワード、サスティナブル。
そもそもどういう意味なんでしょうか。

サスティナブル
サステイナブル(英: sustainable)とは、人間の活動が自然環境や資源に悪影響を与えず、かつその活動を維持できるさまを表す言葉。また、物事がある程度の期間安定して行われるさまをいうこともある。「持続可能」と言い換えることが多い。「サステナブル」とも、なまって「サスティナブル」ともいう。「サステーナブル」とも表記する。やや改まった文章やビジネスで用いられることの多い外来語である。
出典:weblio辞書 サステイナブル

よく聞いたり目にすることが増えてきていますが、そもそもの意味をご存じなかった方も
いらっしゃるのではないでしょうか。僕もその一人です。
そして実はこのサスティナブルというワード、2015年9月の国連サミットにて
SDGs(Sustainable Development Goals)という17の目標が採択されております。
詳しく書いてしまうと本題からズレてしまうので
こちらを参照くださいませ。
様々な角度から、サスティナブルのことについて書かれています。

サスティナブルファッションと呼ばれる
環境に配慮した取り組みがよく取り上げられてますが
ステラマッカートニーが一番有名でしょうか..
ここでお伝えしたいサスティナブルは
エコな素材を使用した..といったお話ではなく
ライフスタイルについてのお話でございます。

サスティナブルなライフスタイルって?

物持ちがいいねぇー!!と言われたこと、ありますか?
高い買い物をしたとき、特別な何かを手に入れたとき
永く使えるようにしよう。
大事に使おう。
そんな気持ちで物と向き合って。
するといつしか長いこと付き合える相棒になったりなんかして。
これもひとつのサスティナブルな考えなんですよね。

物にも寿命はあって、いつしか朽ちていきます。
物持ちが良い、というのはその寿命を少しでも伸ばしていける
ひとつひとつ大事に扱っていらっしゃる方のことを言うのではないかなと思います。
買って、すぐダメになって捨てて、また買って..
もちろんいつか捨てないといけない時はきます。
けれども少し手をかけてやればまだまだ扱える。
その考えこそがサスティナブルなライフスタイルに紐つくひとつなのかなと考えています。

これは決して消費活動を縮小させることではないです。
物を貯め続ける..と言うことではなく
例えば使わなくなったものはリユースショップに出す。
リサイクルできそうなものは各自治体の指定しているところに出す。
これもひとつのサスティナブルです。
ひとつひとつは小さなことかもしれませんが
回り回って環境保全に貢献できていたり
社会貢献にも繋がっていたりします。

サスティナブルな活動を!!と気持ちを強く持ちすぎて
最初からハードルが高すぎたら
どれだけ志が高くても
飛び越えられなかったりしますよね。
最初はできることからで充分なんですよ。
その”できること”も回り回って誰かどこか何かを救っています。
そう思うと、ちょっとやってみよってなりますよね。

これがホントのシグネチャー(=署名)アイテム

靴の場合、買ったその時の状態が10だとして、もうさよならしないといけない状態が0だとして。
そのカウントダウンをゆっくりさせることが
日々のお手入れ、シューケアなんです。
これもサスティナブル。
朽ちていく美学はすごく素敵な考えで
その朽ちていく様をより美しく見せる為にも
シューケアは必要だと考えています。
汚れたり乾燥していたら磨いてあげて
かかとがすり減ってたら修理して。
その直した”証”は、モノを愛してきた勲章のようなものです。
そしてその証は誰のものでもない、自分だけのもの。
これがホントのシグネチャーアイテムです。
シグネチャーモデルやシグネチャーアイテムって特定の著名人による特別仕様等が
一般向けに販売されるモデルのことや、そのブランドを代表するようなアイテムのことを指すらしくって
そう考えると、自分を代表するアイテムって言う位置付けでそう呼んでも..いいですよね?
そう勝手に解釈してます。笑

こうしてオールソールしたら、まだまだ履けちゃいます。

でもこのシューケア、靴磨きって面白くって。
10の状態だったものが、12や15になったりするんですよね。
それが鏡面仕上げやアンティーク仕上げだったりします。
元ある状態をアップデートできることも革靴の醍醐味です。
自分好みのお靴に変化させられた時
より愛着が湧いてきますよね。
するともっと大事に扱っていこうってなります。
..これも回り回ってサスティナブルな考え。

鏡面仕上げも、靴をアップデートするひとつの方法です。
TPOに合わせて磨くとより活きてきますよね。

昔っからあった、サスティナブルな考え

ちょっとこじつけちゃったかもしれませんが(笑)、
靴磨きとサスティナブルって、すごく仲良しな発想なんですよね。
そう考えると難しいなって思ったこの単語も
なんだか仲良くなれそうな気がしてきました。
自分が靴磨きを仕事にしようと思ったきっかけのひとつも
このサスティナブルな考えからだったことに気付きました。
実はこの考えって昔っからあったんですよね。

2005年の京都議定書関連で来日した際に日本語の「もったいない」という言葉に感銘を受けた
ケニアのノーベル賞受賞者、ワンガリ・マータイは
同年に「MOTTAINAI」キャンペーンを展開しています。
そう、日本には物を大事にする気持ちがずーっと長く根付いていたんだった。
そう思うと、もっと仲良くなれそうでしょ?サスティナブル。

このブログを見てくださって、初めて靴磨きをしてくださる方もいらっしゃるかもしれません。
それは本当に嬉しいことです。
初めて依頼してみよう!って言う方もいてくださるかもしれません。
当店はもちろん、ぜひ町の靴磨き屋さんや靴修理屋さんに足を運んでみてください。
抱いてくださった、モノを大事にしたい!と言う気持ちに応えてくださりますよ。

こんな感じで今日も京都で、靴磨いてます。

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